書籍感想

【書籍感想】「承認欲求」の呪縛(太田肇 新潮社 2019年)

こんにちは、今回、感想をお届けする書籍は『「承認欲求」の呪縛(太田肇 新潮社 2019年)』となります。

承認欲求といえば、最近ネットでもよく聞く言葉でして、簡単に言うと、誰かに認められたいという欲求のことですね。例えば、Twitterでフォロワーを増やしたり、いいねをもらったり、リツイートをしてもらったり、投稿した動画が広まったり、ブログに多くの人が訪れてくれたり、と誰かに見てもらう、誰かから認められることで満足する欲求のことであります。

かく言う、この私もブログとTwitterと動画投稿を始めてから、この承認欲求に悩まされており、いくら強がっても内心はこうした欲求が満たされないことを原因に色々と疲れが出てきてしまった次第です。例えば、Twitterでは一時期本当に疲れてしまって休止しているときもありました。

そういうわけで、この承認欲求と何かうまい付き合い方はないものか、とこの書籍を手に取った次第です。

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「承認欲求」の呪縛 感想の概要

世の中の様々な場所に根差す承認欲求を解説した良書

この本は承認欲求の良い面を解説した後に悪い面の解説をしていますが、その内容がかなり分厚くなっています。具体例が非常に多く、学生やサラリーマンが追い込まれてしまう原因、一見すると成功者に見えるスポーツ選手などが感じているプレッシャー、最近話題になることが多いパワハラやブラック企業、こうした現象が起きてしまう原因を、承認欲求と日本の風土が与える影響の観点から解説をしています。

非常に多くの具体例が出ているので、他人の評価や人間関係に悩んでいる人にとっては、どこかしらが刺さるのではないでしょうか。期待に応えないといけない、と日常で感じている人は、自分の心のメカニズムを知ることができるので、ぜひ読んでみることをオススメします。

ただ具体例が多すぎて真ん中あたりから読むのが疲れてきました。

SNS疲れへの特効薬ではない

一方で本書はSNS疲れに特化した内容とはなっていません。もちろんSNSについても触れられているのですが、どちらかというと、ブラック企業やパワハラに焦点を当てた内容という印象でした。そのため私が求める、SNS疲れへの特効薬にはならなかった印象です。また、SNS疲れを避ける解決策も得られなかったです。

どちらかという、これまでの過去、受験のときや新入社員のときを思い返して、あーあのとき確かに周りの期待に応えようとして潰れちゃったなーと振り返る機会にはなりました。

ぶっちゃけTwitterやブログ運営に行き詰まっている人への特効薬ではないです。

 

「承認欲求」の呪縛 ピックアップ感想

それではピックアップ感想を引用しつつ書いていきます。

人は認められれば認められるほど、それにとらわれるようになる。世間から認められたい、評価されたいと思い続けてきた人が念願叶って認められたとたん、一転して承認の重圧に苦しむ。

『「承認欲求」の呪縛』(著:太田肇 新潮社 2019年発行電子版)『まえがき』より引用(電子版のためページ数は表示レイアウトにより異なります)

なるほどと思った!

うーん、なるほど、と思いました。一見すると贅沢な悩みのようにも思えますが、成果を出すとその成果がプレッシャーになってしまうのは納得がいきました。受験とか会社での仕事とかまさにこれでしょうね。

成果が出ないのも苦しいですが、成果を出し続けるのも苦しい。私はブログや動画投稿を発展させたいものの行き詰まっている心を軽くしたいのでこの本を読みましたが、実際、仮に成功したとしもてその成功を維持し続けるのは相当なプレッシャーなんでしょうね…

 

モチベーション(動機づけ、平たくいえば「やる気」)は大きく分けて二種類ある。一つはお金やモノ、役職ポストなど、外から与えられる報酬によって引き出されるものであり、「外発的モチベーション」という。もう一つは仕事そのものが楽しいとか挑戦心をかき立てるとかいうように、仕事の内側からわいてくるものであり、「内発的モチベーション」と呼ばれる(E・L・デシ 一九八〇など)。

『「承認欲求」の呪縛』(著:太田肇 新潮社 2019年発行電子版)『まえがき』より引用(電子版のためページ数は表示レイアウトにより異なります)

なるほどと思った!

あんまりモチベーションのことを考えてきませんでしたが、こんな分け方もできるんですね。前者の外発的モチベーションというのは金銭や名声などのメリット、後者の内発的モチベーションとは、やる気、やりがいといった充足感です。この観点は、自分が何か物事を取り組む際のやる気を出すメカニズムを作るのに利用できそうです。

ブログやTwitter一般に当てはめて考えてみると、以下のような感じでしょうか。

・外発的モチベーション…収益、名声、ブログを書くことで得られる知見、ブログを通して得られるつながり

・内発的モチベーション…ブログを書くこと自体の楽しさ

このうち、私のブログで唯一得られている外発的モチベーションは「ブログを書くことで得られる知見」です。他は壊滅的。ほぼゼロに等しいです。そして、これがゼロであるが故に、これらの成果を出している他の人を、SNSで見ることによって、自分はどうして成果を出せないんで、と劣等感や焦燥感に駆られることになるんですよね。

自分の中での「ブログを続けるための柱」が「ブログを書くことで得られる知見」であるならば、これを徹底的に強化するというのはどうでしょう。自分がブログを書くためのメリットを収益や名声以外に求め、これを徹底的に強化していく、というのはどうでしょうか。

 

大手進学塾で話を聞くと、模擬テストなどの結果で志望校の合格ラインより少し下の子のほうが、少し上の子より明らかに合格率が高いそうだ。実力的にはそれほど大差がないにもかかわらず、少し上の子は「落ちてはいけない」という守りの気持ちに入るが、少し下の子は「ダメでもともと」「一丁やってやろう」という攻めの気持ちで臨める。その違いが、こうした逆転現象を生むのだろう。

『「承認欲求」の呪縛』(著:太田肇 新潮社 2019年発行電子版)『第二章 認められたら危ない』より引用(電子版のためページ数は表示レイアウトにより異なります)

なるほどと思った!

これはわかるわあ、と思いました。というか私の受験人生そのものですね。私は高校受験も大学受験も就職活動もすべて第1志望に落ちているんですが、高校受験や大学受験では模試の成績は良かったんですよ。でも、受験が佳境に迫っていくにつれてプレッシャーに負けたというか、しんどくなったというか、とにかくリズムを崩してしまい、あとは勉強もそんなに頑張れませんでした。

今思い返すと、これは周りの目を気にしていたと思うんですよね。先生や親からの期待、不合格だったら周りからどう思われるだろう、皆は勉強どれくらい進めているのかな、ダメだったらどうしよう、そんなことをグルグルと考えているうちに、体調を崩してしまいました。いや、今思い返すと体調すら崩していません。体調を崩したふりをしていたのです。そうすることで「あいつは身体を壊しているから仕方がない」とみんなに思って欲しかったんです。ちなみにこういう予防線を張る行動をこの本では普通の行動と言ってくれているので幾らか救われました。

 

しかし、それが軽視できないのである。とくに日本の場合は、前述したとおり会社組織が共同体のような性質を帯びているため、そのなかでの信頼や評価は本人の人格的な尊厳にまで関わる。

『「承認欲求」の呪縛』(著:太田肇 新潮社 2019年発行電子版)『第三章 パワハラ、隠蔽、過労死……「呪縛」の不幸な結末』より引用(電子版のためページ数は表示レイアウトにより異なります)

なるほどと思った!

そうなんですよねえ、本当にこれなんです。会社こそが命なんです。会社での仕事がうまくいっているうちはいいんですが、会社の業績が悪化したり、会社の上司に自分と合わない人がついたり、病気で働けなくなったり、とにかく、会社から切り離された瞬間に生計が立てられなくなって人生が終わる、それくらいサラリーマンは会社に人生を預けています。おまけに家族が増えたり、家や土地を買ったり、親の介護を考え出したりすると、会社にしがみつくしかありません。

一方で、サラリーマンはとにかく会社に守られています。上で書いたように生計を握られている反面、安定的な生活を保障されているのはもちろん、社会保険、社会的信用、社会的立場、これらも会社に依存していると言っても過言ではありません。ローンを組めるのも、クレジットカードを使えるのも、任意保険に入れるのも、サラリーマンという信用があるから。

よく悪くもサラリーマンは会社にかなり依存しているんですよね。だからこそ、どんなにプレッシャーを感じても耐えなければなりません。本書ではこのあたりも絡めながら承認欲求の負の側面について解説をしています。

ちなみに、本書での推薦する解決方法は「会社に依存しないプロになること」ですが、ぶっちゃけ、これになれないから苦労しているんですよね。この本では本業で承認欲求に囚われて苦しい思いをしている人がどう対処するかについて書かれているのであって、すでに本業とは別の柱を模索している人が苦しんでいる悩みについては触れられていません。そこがちょっと自分の求めているものには合わなかったなあ、という感じです。

 

「承認欲求」の呪縛 感想まとめ

いかがでしたでしょうか。ちょっと私が求めていた内容とは違ったのですが、内容自体は良いものです。できれば20代のうちに読んでおきたい内容だと思います。若ければ若いほどこの本はオススメできると思いました!

 

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