個人的にとても大好きだったマンガである「かぐや様は告らせたい」が無事最終回を迎えまして、ありがとうの気持ちでいっぱいです。第1期のアニメからハマって、単行本を買い揃え、後半は週刊連載の方で追っていました。基本的に単行本派の私にとっては、割と結構な具合のハマりようでした。とはいえ、後半の主役2人以外に焦点があたった話はちょっと読み飛ばしていた不調法者ではあるのですが……
今回の記事は「かぐや様は告らせたい」で個人的に好きなところを色々と書いて、面白かった作品だなあと振り返るものとなります。ネタバレ満載なのでご注意ください。あと、そんなにマンガを読み込んでいる人間ではない浅い感想であることもご了承ください。
捻くれた大人も満足させてくれるアフターケアの行き届いた作品だと思う
1番嬉しく思っているのは、私のような捻くれた大人も満足させてくれるアフターケアの行き届いた作品であったことです。
学生時代にアニメを見ている時は何とも思わなかったんですが、ラブコメって「告白の成功」は話としてのピークではあるものの、人生のピークではないと思うんですよね。
人生はだいたい80年くらい続くと思うんですが、年若い高校生くらいの男女が障害を乗り越えて相思相愛であることが確認できた、っていうのは割と序盤のイベントだと思うんですよ。こう言ってしまうと、現在進行形で学生やっている人達に申し訳ないんですが、告白に成功して付き合えたからと言って、実際に付き合ってみたら性格の不一致なんてよくあるし、卒業して環境が変わるとすれ違いも起きるし、社会人になると収入とかそう言うところも関わってくるし、結婚ともなってくるともっと色々と考えなければなりません。
そういうわけで私みたいな捻くれた人間は、ラブコメを見終わった後いつも「この子たちこのままうまく行くのかなあ」とか思ってしまうわけです。「かぐや様は告らせたい」にしても、大財閥の御令嬢と一般庶民の男子の恋愛な訳で、当然お互いの社会的身分の差はありますし、育ってきた環境も違うので価値観も違うし、学生の勢いで恋愛はできても、この2人いずれ別れちゃうんじゃ……みたいな不安があったわけです。
そのあたり、この作品ではしっかりと道筋を示してくれたのが良かったと思っています。両家の家族公認というところまで持って行ってくれたので、家の都合で別れることもないし、金銭的事情も無事に解決!あとはお互いの2人の価値観的なところですが、その点こそ、この作品の最大の持ち味である「ひたすら相手のことを考え続けてきた」2人であるからこそ、大丈夫なはずです。この2人はしっかりと人生のゴールまで歩んで行くんだろうなあ、という絶対的な安心感が保証されたこの作品は読んだ後もしっかりとした満足感がありました。
こういう読み方って捻くれているのかもしれませんが、結構最近のトレンドとしてあると思うんですよね。ちょっと毛色が違いますが、悪役令嬢転生ものとかも頭がお花畑の主人公キャラよりも、家柄も教養も責任感も強い悪役令嬢の方が良く描かれる、っていうのはやっぱり読者が妙に現実味を求めているところにあるんじゃないかなあ、と思いました。インターネットの感想とかを見ていると、「かぐや様は告らせたい」は文化祭編あたりより後ろ(ほぼ告ったあたり)はあんまり……という声もよく見ますが、個人的には、かぐやと白銀の気持ちの決着だけではなく、2人をとりまく環境の決着まで描ききったところが素晴らしいと思います。
赤坂先生、最後まで描いてくれて、ありがとう……
ヒロインが可愛いし、サブヒロインも爆裂に可愛い
早坂愛、可愛いですよね。可愛いと思う。たぶん、主人公であるかぐやより可愛いと思う。だからこそ、もうちょっと最後は描写が欲しかったかなと思います。が、一方で、こういう役回りだからこそ、早坂愛は可愛いんですよね。一方間違うと、白銀会長と不倫しちゃいそうなあの絶妙な立ち位置が良いんだと思う。あと、藤原書記もシンプルに可愛いし。
まあでも、やっぱり1番可愛いのは、かぐや様ですよね。なんというか愛嬌とかそういう次元ではなく、あんまり可愛くない(いや美しいんですが)ところがメチャメチャ可愛いというのがポイントだと思う。あと告ってからのデレ具合(完全にアホになっていくところも含めて)もやばいと思う。この辺は描き始めるとメチャメチャ気持ち悪くなってくるので、割愛します。あえて好きなところを挙げるなら、白銀会長がアメリカに行く時の見送りに遅刻したときに飛行機で追いかけて行ったり、生徒会室にモニター設置していつでも会話できるようにしたところですね。
「いや金持ちならそうしろよ!」と読者が思うであろうことを先回りして本当に実践しちゃうところ。さすが天才だと思う。
かぐや様ロスを埋めるためにはどうしたらいいか…
こんなに楽しんでいた「かぐや様が告らせたい」が終わってしまって非常に残念、かぐや様ロスに陥っています……
そんな私が最近ハマっているのは「SPY×FAMILY」です。こちらはラブコメというよりは、ただのコメディなんですが、なんかこう内心で色々と考えている描写が初期のかぐや様っぽくて面白い。甘酸っぱさは無い(アーニャとダミアンにはあるけど、ロイドとヨルにはそんなに…)かもしれませんが、もう早速全巻を買ってしまいました。これからはSPY×FAMILYを生き甲斐に頑張っていきます。