こんにちは、今回は文章の書き方に関する本を読んだので、そのアウトプットがてら感想を書いていきたいと思います。
今回の本も、ブログを始めたばかりの方であればよく聞くものだと思いますが、以下の本です。
私は特に文章を書くことが苦手という自覚はなく、どちらかというと速筆でスラスラ書いちゃうタイプなのですが、その文章が魅力的なものかどうかは別です。というか、このブログは一向に誰にも読んで頂けないところもあるので、自分の文章力を向上させるために読んだ次第です。
20歳の自分に受けさせたい文章講義 感想の概要
具体的な文章術まで踏み込んでいる
第一印象ですが、かなり具体的な文章術が載っています。全体的に、支離滅裂な文章ではなく、伝えたいことをしっかりと伝わるように論理を構成していく、という点を重視しているような印象を受けました。
そして、読者に伝わるような論理構成を作るにはどうすればよいか、よくある起承転結の考えなどを例に、その並べ方、説得力を持たせるために盛り込む要素はどうすれば良いか、言葉遣いはどうすればよいか、といった技術的な話が盛り沢山です。その他、一文の区切り方など、すぐに実践できるような話も載っています。
当然、一読しただけでは全ての技術が身につくものではなく、折に触れて読み返したい本だと思いました。
ブログに特化しているわけではない
一方で気になる点もありました。私の読み込み不足かもしれまえんが、この本の内容はブログ向けに特化したものではなかったです。
どういうところにこれを感じたかというと、上でも触れた通り、この本では文章全体の論理構成を重視しているのですが、なんというか、読者が全部読んでくれることを前提に如何に伝わりやすい文章を書くか、という技術が書かれているかのような印象を受けました。
これは例えば、会社で書く報告書やメール、自分でお金を出して購入した書籍、といった「文章を読むこと」に対するモチベーションが高い時には大変参考になると思うのですが、果たしてブログには当てはまるのでしょうか。
私個人の経験としては、ブログは全文読まれるものではないと思っています。考えてみれば明快なのですが、Googleで検索する時って何か情報を探しているときなので、ブログにアクセスしたら、自分が欲しい情報が書いていあるところまで流し読みすると思うんです。
むしろ文章がYoutubeなどの動画よりも優れているところって、読者側が読み飛ばすことにより、自分の欲しい情報にすばやくアクセスできる、というところにあると思っています。そう考えると、頭から文章を読ませることに念頭をおいた、この本の技術をブログ向けに全て使うのはどうかなあ、とちょっとだけ自分にブレーキをかけるのでした。
20歳の自分に受けさせたい文章講義 ピックアップ感想
それではピックアップして引用して感想を書いていきたいと思います。上にも書いた通り、私は今回はこのブログの文章の底上げのためにこの本を読んでいますので、そうした観点からの感想となることをご了承ください。
漢字を多用した文章は第一印象が悪い。
「20歳の自分に受けさせたい文章講義」(著:古賀史健 星海社文庫 2020年8月1日発行電子版)『第1講 文章は「リズム」で決まる』より引用(電子版のためページ数は表示レイアウトにより異なります)
なるほどと思った!
何を当たり前のことを、と思うかもしれませんが、改めて言われると「ハッ!」となる一説です。もともと私は文系ということもあって、小難しいっぽい文章を書くのが大好きなのですが、これ、よく考えると読みにくいんだろうなあ、と反省しました。
論文ならまだしも、こういうブログで漢字だらけの文章がドッと一面に出てきたら辟易しますよね(言ってる側から、辟易とか漢字を使うやつ)。
どんな正論であろうと、どんな暴論であろうと、強く断定してしまえば条件反射としての反発は当然出てくる。そして、もしも文章のなかに論理の破綻した箇所があったら、読者はその一点を総攻撃してくる。
「20歳の自分に受けさせたい文章講義」(著:古賀史健 星海社文庫 2020年8月1日発行電子版)『第1講 文章は「リズム」で決まる』より引用(電子版のためページ数は表示レイアウトにより異なります)
なるほどと思った!
これも言われるまでもない、と思いつつ、気をつけないといけないと思いました。このブログはガジェットなど理系的な要素も取り扱っていますが、書いている人間は文系です。そのため、どうしても細かなところまでは分かっていないときがありまして、こういうときに、誤魔化しやテキトーなことを書いてしまうと、一気に信頼がなくなってしまうだろうと思いました。いや、これは本当に気をつけているつもりなのですが、やっぱり「多分こうだろう」と記事を書きそうになってしまう時があるんですよ。
分からないことは分からないとハッキリと書く、これを心がけたいと思います。
文章の導入も、まったく同じだと考えるべきである。いかにして読者の期待を煽り、本編まで読み進めてもらうか。考えるのはそこだ。
「20歳の自分に受けさせたい文章講義」(著:古賀史健 星海社文庫 2020年8月1日発行電子版)『第2講 構成は「眼」で考える』より引用(電子版のためページ数は表示レイアウトにより異なります)
なるほどと思った!
よく言われている「ブログは導入文が大事」につながる話です。ブログに限らず文章を書くこと全体に通じる話なんだなあ、と思いました。ただ、やはり文章の種類によると思います。ブログなんかは特に導入文でミスると即退場ということになりますので、文章の論理構成はもちろん、アイキャッチ画像の挿入など、文章以外の視覚的手段も使う必要があるだろうと思い直しました。
理由〟が〝主張〟を支え、〝事実〟が〝理由〟を補強する、というマトリョーシカ構造ができあがっているからだ。
「20歳の自分に受けさせたい文章講義」(著:古賀史健 星海社文庫 2020年8月1日発行電子版)『第2講 構成は「眼」で考える』より引用(電子版のためページ数は表示レイアウトにより異なります)
なるほどと思った!
この本を読んで、1番なるほどと思った一節です。詳しくはぜひ本書を読んで理解していただきたいのですが、「理由」と「事実」という分け方に個人的には目から鱗でした。この2つは、この本を読むまで、自分の中であまり意識をしていなかったです。ここでは詳しくは書きませんが、これからはこのブログの記事を書くのに意識していきたいと思います。
専門性に逃げるのは、書き手の怠慢であり、甘えにすぎないのだ。 吉本隆明さんの言を借りるなら「著者の理解がふかければふかいほど、わかりやすい表現でどんな高度な内容も語れるはず」なのである。
「20歳の自分に受けさせたい文章講義」(著:古賀史健 星海社文庫 2020年8月1日発行電子版)『第2講 構成は「眼」で考える』より引用(電子版のためページ数は表示レイアウトにより異なります)
なるほどと思わなかった…
ブログの記事を書く、という観点からは、なるほどとは思わなかっただけで、普通の文章を書くにはその通りだと思っています。この話はそこかしこで聞くんですが、個人的にはちょっと捉え違えてはいけないな、と思っています。多分、このフレーズは、全く分かっていない人や興味のない人に文章で説明するときに当てはまるんだろうな、と思っています。
逆にブログのように、何かを探してサイトを訪れる人は明確な目標が決まっているはずなので、その人が求めるようなフレーズを選ばないとダメだと思いました。個人的には、最近は探し物をネットでしても、「そもそも〜って?」みたいなサイトが多すぎて、ちょっと辟易としています。。。
20歳の自分に受けさせたい文章講義 感想まとめ
いかがでしたでしょうか。
少しピックアップしてみただけでも、かなり文章の技術について書かれていることがわかるかと思います。
冒頭の感想で「ブログ向けに特化していない」と申し上げましたが、もちろんブログ作りに参考になる記載もあります。文章全体について普遍的な技術が書かれているが故に、私はブログ向けではない、と感じてしまいましたが、本書自体はかなりの良書です。
広く丁寧に解説されているため、誰が読んでも、何かしら刺さる部分があるのではないでしょうか。